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2026.06.19
導入事例

インタビュー#ノンオイルシステムとエマルジョンブレーカーについて

ー ノンオイルとはどのような商品ですか?

ノンオイルシステムは、当社の廃水処理装置のブランド名です。
業界用語で表現すると、バッチ式の簡易的な排水処理装置にあたります。

ラインナップとしては、ノンオイル200、500、1000、2000を展開しています。

ー 型番の数字には、どのような意味がありますか?

ノンオイルの後に付く数字は、1回あたりの処理能力を示しています。
原水を汲み上げて処理する反応槽の大きさを表すものです。

ー ノンオイルシステムとエマルジョンブレーカーは、必ずセットで使用するものですか?

必ずしもセットで使用するわけではなく、エマルジョンブレーカーを使わないケースもあります。

ノンオイルシステムを導入されるお客様は、比較的排水量が少ない企業様が中心です。
処理能力としては、200〜1000程度のモデルが主な対象になります。

ー エマルジョンブレーカーは、どのような働きをする薬剤ですか?

エマルジョンブレーカーも当社の薬品ブランド名です。
エマルジョン化し、水と汚れ成分が混ざり合った廃水を、水とフロック(汚れ成分)に分離するための薬剤です。

この薬剤を一定量添加し、攪拌・分離させる装置がノンオイルシステムです。

ー どのようなきっかけで導入されることが多いのでしょうか?

ノンオイルをご提案するのは、これまで廃水処理を行っていなかったお客様や、排水量が少量のお客様が多いです。
従来、液体のまま産業廃棄物として処理している場合、1kgあたり20〜30円程度の産廃費がかかります。

一方、当社の装置とエマルジョンブレーカーで処理すると、廃水中の汚れ成分を固形のフロックとして分離できます。

#15 インク廃水

排水量そのものを大きく減らせるため、フロックとして処理する場合の産廃費と、従来の廃水処理費を比較し、コストメリットが見込める場合に導入いただくケースが多くあります。

ー 処理後の水は、そのまま排水されるのでしょうか?

ノンオイルシステム自体はユニットとして販売していますが、近年は水質基準が厳しくなっているため、ノンオイルだけでは処理が十分でないケースもあります。その場合は、さらに水質をきれいにするための追加設備をご提案しています。

以前はノンオイルシステムのみを納入するケースが多かったのですが、最近では活性炭の追加や薬品の自動添加設備など、お客様のニーズに合わせたオプション提案も増えています。装置をカスタマイズしながら、最適な形でご提案しています。

ー 水質基準は、以前より厳しくなっているのでしょうか?

SDGsをはじめとした環境への取り組みが広がる中で、下水道や河川へ放流する際の基準は厳しくなっています。また、産廃費も年々高騰しています。

ー 以前と比べて、基準はどの程度変わっているのでしょうか?

2024年1月に公布されました改正では、水質の環境基準の見直しに合わせて、排水や地下水に関する規制値を改めたものです。特に大きなポイントは次の2つです。

  • 六価クロムの排水基準 0.5㎎/L → 0.2㎎/L
  • 大腸菌群数から「大腸菌数」への指標変更

科学的知見の進展や測定技術の向上を踏まえ、より実態を正確に反映させる内容になっており、厳格化されています。

参照:水質汚濁防止法施行規則等の一部を改正する省令の公布について | 報道発表資料 | 環境省

ー エマルジョンブレーカーの投入作業は、導入企業様が行うのでしょうか?

はい。一般的な廃水処理では、「凝結」「中和」「凝集」の3工程で処理を行います。

まず凝結剤を加え、乳化している油分などを分離させます。この工程では液体薬品を使用するため、水質が酸性側に傾きます。そこで次にアルカリ性の中和剤を加え、pHを中性付近まで戻します。最後に高分子凝集剤を加え、細かく分離した成分を大きなフロック状にまとめます。

ただし、乳化破壊を起こす薬品の投入量や、pHを中和する薬品量の見極めには手間がかかり、非常に難しい作業です。

廃水処理では、pH調整の見極めに経験が必要です。実際に「この人しか処理できない」という形で属人化しているケースも多く、担当者が退職すると運用が難しくなるという課題があります。

そこで当社の「一薬型エマルジョンブレーカー」は、凝結・中和・凝集の工程を一つの薬品で行えるようにしています。粉末薬品を一定量投入するだけで分離処理ができるため、専門的な知識がなくても、誰でも簡単に廃水処理を行える点が強みです。

ー 現場での運用もスムーズになっているのでしょうか?

はい。ノンオイルを導入いただく大きなメリットは、液体を含めた全量を産廃として処理していたものを、フロック(固体)として分離できる点です。これにより、産廃費の削減につながるコストメリットが期待できます。

ー どのような業界で多く使われていますか?

最近多いのは、段ボール印刷で発生するインキ廃水や、接着剤ののり付け機を洗浄した際の洗い水です。
また、航空機や自動車部品の検査工程で使用される探傷剤の洗浄廃水にも対応できます。
目に見えない傷をブラックライトで検査する工程で発生する廃水を、無色透明に近い状態まで処理することが可能です。

そのほか、ダイカストで使用される離型剤の排水など、さまざまな洗浄廃水の処理に活用されています。

ー エマルジョンブレーカーの#4、#7、#8は、どのような違いがありますか?

薬品の成分や配合量が異なります。

廃水の性質によって、適した薬品は異なります。そのため、お問い合わせいただいた際には、まず廃水を当社にお送りいただき、ビーカー試験を実施します。その結果をもとに、どの薬品が適しているかを報告書としてご提出しています。そのうえで、薬品とノンオイル装置を組み合わせてご提案するケースが多いです。

ー 今後、さらに期待していることはありますか?

近年は業界を問わずさまざまなコストが上昇しており、産廃費も数年前と比べて1〜2割ほど高騰しています。

こうした背景から、産廃処理のあり方を見直すお客様も少なくありません。

廃水量が多い企業様では、すでに適切に処理されているケースが多い一方で、高濃度で処理が難しい廃水を抱えているお客様や、これまで産廃費をあまり意識してこなかったお客様にとっては、今が見直しのタイミングだと考えています。ぜひ一度、廃水処理やノンオイルシステムをご検討いただければと思います。

ー ありがとうございました。


このインタビューの製品

ノンオイル システム

ノンオイル システム

ノンオイルシステムは処理能力200L~2000L/回のバッチ式廃水処理装置です。廃水は、処理薬剤「エマルジョンブレーカー」により固液分離されます。
分離後の固形物は専用濾過袋に捕捉され濾液は処理水となって系外へ排出されます。
処理にかかる時間は廃水汲み上げから濾過完了まで約2時間。
シンプル構造で取扱いが簡単です。

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